少し前に介護施設の職員さんから、ケアマネジャーの仕事はAIでもうすぐなくなりそうですねと言われました。
自分自身もAI化して置き換われるものであれば、そうしてもらいたいとも思いました。
しかし、時間があるときにふと考えるとそれは的外れな意見であると気付かされました。
たとえを挙げればきりがないのですが、
①介護利用の希望があった方の対応。
本人やご家族へアセスメントや希望、個人情報等を自宅に訊きに行き、実際の室内状況を確認し、それらをまとめる。実際に話している内容と現実が合っているか、確認しながらまとめます。例えば、本人ができると言っても見栄を張っている場合や認知症があり、事実が怪しいことが多々あります。
②連絡調整
希望するサービスや試したいサービスの事業所選択や見学日程調整、情報提供をする。
本人に合ったサービスや希望するサービス事業所の候補をあげ、選択した中から空き状況を確認し、対応できるか確認します。
見学やお試しが可能であれば、その日程の調整をします。
福祉用具の調整であれば、実際に器具を付けたり試したりしてその様子を確認します。
③担当者会議
サービスが決まれば、ケアプランを作成し、先方と日程を調整し担当者会議を開く。
担当者会議では利用票をご利用者へ交付し、内容や見方の説明をします。
ケアプランではその内容について読み上げてサービス内容の確認をします。
利用票では、その利用する利用者やサービス事業所の詳細の介護保険情報や利用時間でのサービス単位などを入力します。1文字でも間違うと介護保険料が返戻により入金されません。
④モニタリング
ご利用状況や体調、様子など自宅を訪問し、目で見て判断や確認、相談、アドバイスをする。
⑤苦情対応、相談対応
利用者の苦情、希望変更などをしっかりと聞き入れ、それに応じた対応を事業所へ連絡する。
⑥給付管理
事業所からの利用状況を間違いないかを確認して、介護保険伝送申請をする。
⑦入院時や緊急時の対応
入院先へ情報提供や緊急時の際の安否確認などを行う。
これらのうち「ケアプラン作成、相談業務」だけではAI化も可能かもしれませんが、その他は「言語や文章」の頭脳の判断だけでは管理はできないのです。
例えば、「警察官」をAI化しようとすると同じ領域かもしれません。
人間と同じ知能や行動力を持つ「人間型ロボット」を開発しないと無理のようです。
しかし、その時にはすでに、あらゆる産業にそれは人間に置き換わり「働く人間」はいない時代になっているのかもしれませんね。
0コメント